のびのびと活動する場の象徴である、広い園庭
遊びながら仲間とコミュニケーションをする子どもたち
緑豊かな環境で、子どもたちが毎日のびのびと活動しているお東幼稚園。今回、市内でも有数の広さを誇るその園庭で、より多様なあそびを体験できるよう遊具の新規導入と園庭リニューアルを行いました。
多様なあそび体験をかなえる園庭を目指して
遊具のゾーンが連なる、広い園庭
自然の中でのびのびと楽しく過ごしながら、思い出に残るあそびが体験できること。体力・創造力・コミュニケーション力など、遊びながらこれから生きていくために必要な「力」を育める場所になること。「現代の子どもたちに必要なあそび経験をかなえる庭」というテーマのもと、遊具の選定やゾーン設定が行われました。
自然豊かな環境のなかで水遊び・砂遊びを楽しむ子どもたち
新たな遊具設置やゾーニングは既存の築山やハウスなどの遊具、緑豊かで高低差のある地面などもともとの園庭の特徴を活かして設計されました。
これらをもとに、発達ごとのあそびの違いや子どもが動く動線、遊具から見える風景や展開するあそびを考慮して遊具を設置し、静から動へとダイナミックにあそびが展開する環境が完成しました。
物語でつながる、ストーリー性のある園庭
砂場の船で冒険の旅に出発する子どもたち
もう一つのゾーニングの特徴は園庭のあそびの「物語」です。各ゾーンの対象年齢やあそびの機能ごとに設置されたデンマーク・コンパン社の遊具は、汽車や探検船、お城などどれも絵本の中から飛び出してきたような子どもたちがわくわくするデザイン。その遊具にちなんでつくった「物語」にあわせて子どもたちが遊べるよう、ゾーンを設定しました。
園庭のシンボルになっている、コンパン遊具のキャッスル
汽車と客車が走る港町を出発し、砂場の探検船に乗り込み、冒険の旅へと出航!築山の島を眺めながら船がたどり着いた先には、大きなお城が待っている…
このような「物語」は、子どもたちの想像を掻き立て、遊具を舞台に次々とあそびが生まれるため、各ゾーンを巡るきっかけとなります。
「砂場でつくったおにぎりをもって、汽車に乗ろう」「お城を出発して船に乗ろう」子どもたちは仲間と交流しながらゾーンを巡り、たくさんのあそびを考え、体験して生きる力を育んでいきます。
からだ全体が躍動し、こころが育まれるあそび体験
ごっこ遊びの舞台となるコンパン遊具の汽車・客車
汽車と客車を導入したごっこ遊びゾーンは、低年齢向けのあそび場です。もともと設置されていたハウスや汽車・客車を使い、子どもたちはお店屋さんごっこやなりきり遊びなどを楽しみながら、言葉や会話のスキルを身に付けていきます。
コンパン社のグランカナルで水と砂を使って遊ぶ子どもたち
探検船のある砂場では、土・砂・水・植物などの自然素材と、遊具を組み合わせて遊びます。砂場には、ウッドデッキからの高低差を利用した水路や、水路付き遊具「グランカナル」があり、水遊び・砂遊びを思う存分ダイナミックに楽しめるようになっています。
水路をつくり、「水が高いところから低いところへ流れる」という水のしくみを学び、水と混ざった砂や季節の花・植物を手で触れることで、感触や感覚を遊びながら刺激します。
遊具設置後にあらわれたあそびの変化
探検船の内部はごっこ遊びを楽しめ、秘密基地にぴったり
完成した園庭で遊ぶ子どもたちを見て、園の先生方はあそびに変化が生まれたと感じています。
「お庭で遊ぶ時間になると、子どもたちは一目散にポンプのところへ走っていきます。それほど、水に触れることができる砂場の水路は人気ですね。鬼ごっこを始める時は、探検船を基地にして遊んでいて、遊具をきっかけにあそびが膨らんでいるなと感じます。お城の遊具にはチャレンジする動きが多いため、遊ぶたびに『先生みてみて!これできたよ!』と話してくれます。遊びながら、チャレンジする楽しさと達成感を感じているようです。」
たくさんの発見をして学べる園庭で、今日も子どもたちは物語や思い出を作りながら、活動しています。