• 社会福祉法人椎木会 ベビースペース恵果ヒマワリ
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関西

社会福祉法人椎木会 ベビースペース恵果ヒマワリ

ワンフロアの空間全体にあそびが広がる小規模保育園

「ベビースペース恵果ヒマワリ」は、大阪の下町・東大阪市に開園した、生後4か月から2歳児まで19名の子どもたちが通う小規模保育園です。ワンフロアの施設ながら、子どもたちが自らあそびを見つけて夢中に楽しめるように環境づくりを行っています。アットホームな雰囲気の中、子どもたちが豊かに遊び、関わり合いながら毎日元気に過ごしています。

新しい保育園のかたち

動のあそびと静のあそびを行き来しながら、夢中に遊ぶ子どもたち

東大阪市 布施駅周辺は、古くから大阪のベッドタウンとして栄えてきました。学校も多く文教地区でもあるこの地域は、子育てファミリーの多いエリアです。社会福祉法人椎木会は1977年に「東大阪ヒマワリ保育園」を開園。5年後の1982年には「恵果保育園」を、そして2つの園からほど近い小児科医院2階に、この春「ベビースペース恵果ヒマワリ」を開園しました。

からだ遊びを楽しむ子どもたち

近年、待機児童対策の側面からも注目され、数が増えている「小規模保育園」。
ボーネルンドは保育室全体のレイアウトから、遊具や家具の選定に至るまで、設計段階から携わりました。同法人の方が、ボーネルンドのあそび場「プレイヴィル」でのびのびと過ごす子どもたちの様子をご覧になり、「はじめて家庭を離れて毎日を過ごす保育園の環境だからこそ、あそびの中で子どもたちの自主性が尊重される場にしたい」とご相談いただいたことがきっかけです。

保育とあそびの環境が有機的につながる空間

リガールのゲートの先に広がるあそびのスペース

保育室はお手洗いを挟んで、0歳児室と1〜2歳児室が分かれています。玄関には園の先生と保護者がゆったりとコミュニケーションできるラウンジのような空間を設け、お迎えのたびにリラックスして相談できる雰囲気をつくっています。ラウンジに接した1〜2歳児室の入り口には、ドイツ・ベカ社のリガール(収納兼間仕切り棚)を設置し、壁をたてるのではなく、空間を有機的に区切る工夫を施しました。

異年齢で一緒に遊ぶ子どもたち

スペースを有効に利用し、子どもが毎日過ごす「日常の生活空間」にできるだけ変化を持たせられるよう、遊具や家具は可動式のものを選定しています。木製ロッカーの配置を変えることで1歳と2歳の空間を分けたり、反対につなげてひとつのあそび場として異年齢の交流を促したりできるように考えました。子どもが描いた絵を美しく飾れる木製の額や、季節の飾りつけなどの演出に使える天井のフレームなど、環境と活動を結びつけることのできるハーフメイドな「しかけ」も設置しています。

子どもたち自身であそびを見つけられる環境

ウォールトイを設置して壁面のスペースもあそびの場所に

室内にはごっこ遊びのスペース、組み立て遊びのスペースなど、あそびごとのゾーニングを施しています。園庭のないワンフロアの環境なので、室内でからだ遊びができるよう、マット敷きのスペースも設けました。デッドスペースになりがちな壁面にも遊具を設置。色々なことに興味を持ちはじめる頃の子どもたちが、探索しながら「自分の今日のあそび」を見つけることができるように、あそびの要素を点在させています。

マットが敷かれた空間で、からだ遊びやダンスを楽しむ

遊具は、発達段階ごとのあそびのバリエーションをしっかりと揃えることで、子どもたちが日々成長する姿を捉えることができるよう配慮しています。選定にあたっては、先生方にボーネルンドの店舗までお越しいただき、子どもたちの遊ぶ姿をイメージしながら、意見を出し合い決めていきました。「遊具は子どもたちにとって一番身近な道具だからこそ、丁寧に選んでいます。」

子育ての楽しさを保育園から

奥のスペースで静のあそびを楽しむ子どもたち

遊具の色味が入る分、保育室の内装や家具はシンプルで温かみのある木製を中心に構成しポイントのみに配色を施すことで、空間全体の色合いを調整しています。子どもが楽しく毎日を過ごせると同時に、送り迎えで訪れる大人にとっても居心地がいいと感じる環境となるよう配慮しました。「地域の子育てを支え、今もこの先の未来も、子育てが楽しいと思える保育園を」という想いから生まれた保育園は、今日も温かな雰囲気と明るい笑顔で、小さな園児たちと保護者の方々を迎えています。

「私自身も3人の子どもを育てながら仕事を続けていたので、毎日とにかく大変だったことをよく覚えています。そんな大変な毎日のなかでも、保護者の方がお迎えのたびにほっとできるような、温かい雰囲気を感じてほしいと思いながら運営しています。小規模保育だからこそ、毎日大きくなっていく様子を丁寧に共有したいと思っています。」

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