子どもの育ちと、親の子育てを全方位で支援
既成概念を超えた子育てサービスを
電子カルテを日本で初めて導入するなど、医療界で先進的な取り組みを行ってきた亀田グループが、2016年に初めてこども園をオープン。なぜこども園経営に参入したのでしょうか。そこには、子育ちと子育てを全方位で支援し、地域を活性化したいという想いがありました。
子どもを産み育てやすい社会へ
亀田グループは千葉県で60年にわたり医療に携わり、世界基準の医療を提供してきました。地域に貢献し続けたいと考えたとき、今の最大の課題は生産人口の減少です。
地域を活性化するために一番大事なのは、子どもの数を増やすことだ、そのためには若者を支援して子どもをたくさん産み育てる社会に変えていく必要がある。亀田グループはそう考えました。
大勢の子どもをこの地域で産んでもらい、地域で育てて、日本を救っていく。その第一歩がこのOURSなのだと、理事長の亀田信介氏は語ります。
看護師など、不規則なシフトで働く方のニーズにも応えるため、公立の施設以上のサービスをどんな家庭でも利用できるよう、できるだけ低価格で提供することにしたのです。
子どもたちを創造性豊かに育てる
これからの時代を生きる子どもたちは、より創造性豊かで、コミュニケーション能力が高く、国際的な感覚を持っていなければなりません。そこでOURSでは「チャレンジ、グローバル、ラブ」をテーマに掲げ、子どもたちの無限の可能性を育てようと考えています。
この考えはそのまま、園舎や園庭にづくりに反映されています。OURSの建物のコンセプトは「ぼくたちわたしたちの ひみつ基地」。子どもが主役で、子ども、親、先生の夢もかなう場所にしたいと考えました。
どのくらい“へんてこりん”で、いかに自由に遊べるかがテーマとなったのです。それを実現するためのパートナーとして、共鳴する理念を持ち多様性ある遊び場づくりができるボーネルンドが選ばれました。
どんどんあそびを生み出せる環境
OURSの園舎は、オーストリアの建築家 フンデルトヴァッサー氏の、自然と調和した設計思想からインスピレーションを受けてつくられています。
3階から屋外まで傾斜になった屋根は緑化され、カエルなどの生き物も生息しています。このような環境にふさわしいあそび環境はどんなものか。理事長や園長と議論を重ね、できるだけ自然に近い素材、自然に近い有機的な曲線。それらを用いてプロデュースすることを決定。
ドイツの天然木を活かした屋外遊具や、屋内用の木製家具を活用し、優しく居心地がよく子どもたちの興味関心を刺激する。そんな環境が完成しました。
それから2年が経ちましたが、日々、自然の力と先生方の努力、のびのび遊ぶ子どもたち自身によって育てられています。メンテナンスや増設も行い、“ひみつ基地“は進化し続けています。