地域にひらかれたボートレース場へ

からだ遊びをテーマにした、全国のボートレース場内に展開するあそび場「モーヴィ」
全国のボートレース場では、収益金を地方自治体の財源として学校教育や福祉施設の整備に役立てる取り組みが行われていますが、その活動の一環として最近では地域に開かれたあそび場や公園づくりが加速しています。
ボーネルンドもBOATRACE振興会と連携し、からだ遊びをテーマにした有料あそび場「BOAT KIDS PARK モーヴィ」を全国10か所(※2026年8月現在)のボートレース場にプロデュースしました。
- ボートレース若松内にOPENした「BOAT KIDS PARK モーヴィわかまつ」の詳細はこちら

北欧発祥のスポーツ「モルック」を楽しむ利用者
最近では、ボートレース場というインフラをより直接的に地域社会へ還元する取り組みの一環として、子どもからシニアまで地域のすべての方が利用できる「コミュニティパーク」づくりも行われています。
地域の人々が日常的に利用でき、多世代が交流できる拠点となることを目指して、北九州市の「ボートレース若松」敷地内に誕生したのが、無料の公園施設「COMMUNITY PARK グルーンわかまつ」です。
ボートレース場内の多世代交流拠点

グルーンわかまつのエントランス
「グルーンわかまつ」は、約10,000uを超える広大な公園施設です。多世代が集う地域交流のコミュニティ拠点として、また子どもたちの成長につながるあそび場やイベントスペースとして機能することを目指し、ボーネルンドが設計プロデュースを担当しました。
行政が描いた公園の基本枠組みに、ボーネルンドがこれまで培ってきたあそびと学びのノウハウを注入。コンテンツやゾーニングを設計し、広大な屋外空間を活かして「単なる広場」にとどまらない、子どもからシニアまでが日常的に集い、学び、健康と繋がりを育む多世代交流拠点を目指しました。
子どもからシニアまで、思い思いの時間を過ごせる4つのゾーン
グルーンわかまつは、役割の異なる4つのエリアから構成されています。
⑴プレイグラウンド

グルーンのシンボル遊具は「若戸大橋」をモチーフに組まれている
「プレイグラウンド」は、小学生高学年をメインターゲットに据えた遊具エリアです。エリア中央には、地域のシンボルである「若戸大橋」をモチーフにした大型のネット遊具がそびえ立ち、頂上からは辺りを一望できる圧倒的な開放感を味わえます。

「感覚あそび(センサリープレイ)」の機能を備えたアスレチック遊具
その他に、さまざまなのぼり方でからだを動かせる遊具や複数人で遊べる回転遊具など、多種多様な遊具を配置。さらに、触覚や視覚を刺激する「感覚遊び(センサリープレイ)」の機能を備えた国内初設置のアスレチック遊具も導入されています。

高年齢の子どもに人気の、壁登りあそびが体験できる「ブロックス」
ボーネルンドでは、単に認定マークの有無だけではなく、「誰もが利用しやすい環境づくり」を目指してあそび環境を設計しています。今回のプレイグラウンドも、発達段階や特性の異なる子どもたちが、自分のペースで遊び、刺激し合えるようにゾーニングしました。また動的な遊具も、安全基準を満たした上で、適切なあそび方と見守りのもとで安心して楽しめるように配慮されています。
⑵オープンエアフィットネス

乗るだけで筋力や体幹を鍛えられる「バランスボード」
中学生以上の青年からシニア層が心地よく汗を流せる場として設計されたこのエリアには、5種類のアウトドアフィットネス器具が設置されています。定番のバイク系器具に加え、上半身を鍛えるチェストプレス、筋力・体幹を鍛えてつまづきを防ぎ、からだの機能性を高めるステイフィット系の器具が設置されています。

手軽にフィットネスを体験できる「チェストプレス」
今回、コンパン社のアウトドアフィットネス器具で国内初導入となった「チェストプレス」は、重りに直接触れることなく、安全に負荷を調整できる機能性に加え、屋外での長期使用を想定した耐久性も兼ね揃えています。子どもが遊ぶ傍らで大人やシニア層が健康づくりに取り組めるなど、世代を超えた公園利用を促進します。
⑶ネイチャーワークショップエリア

水路で水を流し、思いきり泥遊びを楽しめる
このエリアの大きな特徴は、実際に水を流したり、思いきり土を掘ったりできる設備や環境が整っている点です。固定の遊具が設置されていないからこそ、子どもたちは自分であそびを創り出し、その中で試行錯誤を繰り返しながら探究心を育むことができます。

植栽もあり、遊びながら自然とも触れ合える
現代では自然豊かな地域であっても、安全面や防犯上の懸念から子どもを自由に自然の中で遊ばせることに不安を感じる保護者が少なくありません。このエリアは、安全に管理された環境で思いきり自然に触れ合える場として設計されました。

菜園では植物の栽培も行っている
エリア内には作業テーブルや木製の棚、菜園なども設置されています。子どもだけではなく大人も、自然物を使ったクラフト体験や科学実験、植物の栽培などを体験できます。こうした「実体験」を軸とした多様な活動やワークショップ開催し、多世代の交流を促進しています。
⑷芝生エリア

広々とした芝生エリア
これら3つのエリアをシームレスに繋げているのが、誰もが自由に駆け回れる広々とした「芝生エリア」です。子どもから大人まで、それぞれの目的に合わせて思い思いの時間を過ごせる、まさに多世代のための空間です。天気の良い日には、ビニールシートを敷いてお弁当を広げるご家族の姿が多く見られ、地域の方々の新しいリフレッシュ空間として利用されています。

芝生エリアでは、パークセンターからレンタルした遊具を利用できる
芝生エリアでは、パークセンターから貸し出しされている道具を使って、ボールやフリスビー、大縄のほか、北欧のスポーツ「モルック」や、ヨーロッパで考案された「ボッチャ」などを楽しむことができます。あそびを通して家族や友だちの枠を超えて、自然なコミュニケーションが生まれています。
日常の溶け込む豊かな時間とインフラとしての快適性

パークセンターのスタッフによるワークショップも開催
グルーンわかまつが目指したのは、日常的に家族や友だちと一日中安心して過ごせる「地域のサードプレイス(第三の居場所)」です。現代の公園は、子どものあそび場としてだけでなく、健康づくりや地域交流、防災時の居場所機能など、地域インフラとしての役割も期待されています。そのため、あそびの充実だけでなく、多世代が過ごす快適性や利便性にも考慮しました。
その役割を担うのが、管理スタッフが常駐する「パークセンター」です。ここには、施設案内や遊具の貸し出し機能に加え、飲食スペースや体育館ほどの広さを持つフリースペースも備えらえています。小さな子ども連れのファミリーからシニア層まで、誰もがいつでも安心して立ち寄ることができ、雨の日や日差しの強い日などどんな天候の日でも心地良く過ごせる環境を整えています。

雨の日もさまざまなあそびを体験できる
グルーンわかまつは、ボートレース場という既存インフラを地域資源として再編集し、子どもからシニアまでが日常的に集うコミュニティパークへと転換したプロジェクトです。公園内の各所に「あえて余白を残した環境」をつくることで、施設全体に心地よいおだやかな時間が流れ、子どもからシニア層までが同じ空間に無理なく共存し、それぞれが主役となってリフレッシュできる、新しい地域のコミュニティの場を生み出しています。
今回、ボーネルンドは、そこで過ごす親子や地域住民などの多世代が心地良く共存できる環境づくりを行いました。今後も長年培ってきたあそび環境づくりの知見とノウハウを活かし、「あそび」を起点に人と人、人と地域をつなぐ、新しい公共空間づくりをサポートしてまいります。




















