きっかけは遊具寄贈のご相談
緑豊かな公園の中にそびえる「ブロックス」
岡崎市東公園は、27ヘクタールもの広い敷地の中に動物園や花菖蒲園、紅葉の名所などがあり子どもから大人まで多くの人々が四季折々の自然や生き物に親しむことができる公園です。2019年、この岡崎市東公園の中の「木製遊具広場」にデンマーク・コンパン社の遊具各種が設置されました。
遊具設置のきっかけは、市役所に寄せられた市民の方の声でした。「子どもたちのために、公園へ遊具を寄贈したい」というお問い合わせが寄せられ、ボーネルンドにご連絡をいただきました。
もっと多様なあそびを体験できる場に
全身を使ってタワーに登る子どもたち
これまでも岡崎市東公園には数基の遊具が設置されていましたが、それぞれの遊具が広い園内に点在しているので子どもたちが自分にぴったりの遊具を探すことが大変であったことと、遊具の対象年齢に偏りがあり多様なあそびを体験することが困難な状況でした。
依頼者の方からいただいたリクエストは「緑あふれる公園にぴったりの木製遊具であること」と、「多様なあそびが体験できる遊具であること」。このリクエストをもとに、子どもたちの健やかな成長につながる、遊具が選ばれ、設置されました。
年齢や発達に合わせたあそびが見つかる、3つのゾーン
高い位置に設置されたタワーゾーンのネットを進む
あそび場に選ばれたのは、幼児から小学生まで遊べる13基の遊具。階段やネットなどに自分の身体能力に合った方法でアクセスでき、車いすに座った状態でも一緒に遊びやすいインクルーシブ仕様の遊具も導入しました。すべての遊具がひとつの遊び場内にありながらも、発達ニーズが異なる子どもたちが自分にぴったりの遊具を選んで楽しめるよう、遊具を難易度やあそび別に3つのゾーンにわけて設置しました。
小さな子どもも想像遊びをして楽しめる、ごっこ遊びゾーン
広場の東側は、小さな子どもたち向けの木製遊具ゾーンです。ごっこ遊びの舞台となるハウスや船があり、なりきり遊びやままごと遊びを楽しめます。まだ高い場所に登ることができない歩き始めの子どもや、仲間と一緒に遊べない並行遊びの時期の子どもたちでも自分のペースでゆっくりと安心して遊ぶことができます。
広場のシンボルとなる、あそびの機能いっぱいのタワー
広場の中央は、タワーゾーンです。木製でできた複合遊具のタワーが設置されています。ネットやはしごなど異なる機能を使いながら登り、頂上からすべり台で降りるあそびをくり返しながら全身を動かして楽しむことができます。
高さのあるブロックスに登り、すすむ子どもたち
西側に広がるのは、高年齢向けのからだ遊びゾーンです。クライミングのように大きなブロックをよじ登る「ブロックス」や回転するリングに乗ってバランス遊びを楽しむ「スーパーノバ」などの回転遊具があり、小学生の子どもたちも、さまざまな体の動きにチャレンジすることができます。設置されている遊具は木製ではありませんが、自然になじむカラーリングのためあそび場としての一体感を損なうことなく特徴のあるゾーンを形成しています。
自然に触れて親子で過ごす時間
自然豊かな公園の環境に溶け込む、木製遊具や落ち着いた色合いの回転遊具
緑豊かな公園には、遊具の周りにも植栽が多く、子どもを見守る大人も木陰から自然を感じることができる環境です。
完成後は、近所の子どもたちはもちろん、動物園帰りの親子連れや遠足で公園を訪れた幼稚園・保育園の子どもたちが広場に立ち寄り、あそびを楽しんでいます。