歴史ある公園のリニューアル

ビルが立ち並ぶ都市の中心にある公園
JR市ヶ谷駅にほど近い、千代田区番町・麹町エリアに位置する東郷元帥記念公園は、1938年(昭和13年)の開園以来、長きにわたり地域に親しまれてきた公園です。園内は地形を活かした三段構成となっており、遊具のある上段エリア、憩いの場として利用される中段エリア、イベントなども行われる広場がある下段エリアに分かれています。隣接する九段小学校の改修に合わせ、平成29年より各エリアの段階的なリニューアルが進められてきました。

緑豊かな環境で身体を動かして楽しめる
リニューアルにあたっては、法政大学景観研究室による調査や地域住民による協議会が開催され、スロープの設置や植栽計画など、細部に至るまで、多角的な視点で「居心地のよい場所づくり」が検討されました。「保育園のお散歩で立ち寄る小さな子どもから、放課後に遊びに来る小学生まで、地域の子どもたちの誰もが安全にあそびを楽しめる環境を」という市民のリクエストに応えるため、公園の上段エリア(遊具エリア)の遊具の入れ替えも行われました。
都市や自然の景観と調和する大型遊具

高台となる公園の上段部分にある遊具エリア
今回導入されたのは、デンマーク・コンパン(KOMPAN)社の大型遊具10基です。幅広い年齢層の子どもたちが安全に遊べるよう、「トドラー・幼児向けエリア」と「児童向けエリア」に分けて設置されました。見晴らしの良い高台という立地特性を活かし、遊具で遊びながら親子や友人と開放感あふれるひとときを過ごせる場となっています。

手足を伸ばして全身を動かせるドーム型遊具
子どものあそびや身体動作を研究して開発されたコンパン社の大型遊具は、都市景観に映える洗練されたフォルムをもちながら、子どもたちの自発的なあそびを誘発します。カラーカスタマイズが可能なモデルは、周辺の植栽や自然環境に馴染む色彩を選択することで、オフィス街の落ち着いた佇まいを損なうことなく、質の高いあそび空間を創出することができます。
発達段階に合わせたあそびのゾーニング

小さな子どもたちが交流して遊べるトドラーエリア
幼児向けのトドラーエリアには、低年齢の子どもたちが自分のペースでゆっくりとあそびを体験して巡れるよう、スプリング遊具や隠れ家(ハウス)、緩やかなすべり台を設置しています。自分の力で上り下りできるサイズの遊具を使い、トドラー期特有のくり返し遊びを体験しながら、楽しくからだを動かす基礎を育みます。

先に進みながら多様な動きを体験できる複合遊具
小学生以上を対象年齢としたアクティブエリアには、全身の筋力やバランス感覚を活用しながら楽しめる、ダイナミックな遊具が揃います。大型複合遊具には登り棒やはしご、ロープのブリッジ、ロングスロープのスライダーなどさまざまなあそびの機能があり、多様な動きを引き出します。

木々に囲まれたネット型ドームの頂上にのぼる
ネット型ドームではロープを握ってのぼりながら、自分の力を試すことができます。自分のからだがどこまで届くのかを確かめつつ、手足の協応動作をくり返して頂上を目指します。到達後には、公園内や街並みを一望しながら達成感を味わうことができます。

スーパーノバを回して遊ぶ子どもたち
日常では体験しにくい回転運動を楽しめる「スーパーノバ」も、学童期の子どもたちの挑戦心を刺激します。座ってバランスを取りながら回る、周囲の仲間に回してもらうなどさまざまな動きを体験しながら、自然な交流が生まれます。
すべての子どもが「あそび」を体験できるインクルーシブな工夫

鳥の巣型のシートのブランコで楽しむ子どもたち
園内には身体の障がいの有無に関わらず、すべての子どもたちが同じ遊具や場所で遊べるよう随所にあそびのしかけやデザイン上の工夫が施されています。ブランコには身体の保持をサポートするハーネス付きシートや、複数人利用や寝そべりながら揺れを楽しめる形状のシートがあり、安全に心地よい体勢であそびを体験することができます。

遊具のあそびを介して親子同士もコミュニケーション
また、車椅子の高さから体験できるしかけや、座ったままあそびに参加できる遊具があることで、同じ遊具で子どもたち誰もがあそびを体験でき、交流できる場が生まれています。
遊具でかなえる「未来の公園モデル」

さまざまな動きを引き出す大型遊具
今回のリニューアルでは都会の真ん中にある公園に設置する遊具で、現代の子どもたちが必要とする「日常の中の豊かなあそびや動き」を誰もが安全に体験できることを目指しました。ボーネルンドはこれからもあそびを通じて地域に寄り添い、あらゆる世代が心地よく過ごせる公園づくりをサポートしてまいります。





