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関東

キッズピアあしかが

さまざまな人たちのつながりが生まれる場所を目指して

足利市屋内子ども遊び場「キッズピアあしかが」は、2019年12月6日に5周年を迎えました。この4年間の入場者数は、約93万人。毎年、およそ19万5千人の家族連れが訪れており、開設当初からの人気を誇っています。市内の商業施設の2階にあるこのあそび場は、1,551uという広大なスペースを5つのゾーンに区分。多様なあそびを通してさまざまな動きを体験でき、子どもたちの心身の健やかな成長に貢献しています。

日常のあそびを通して、子どもの運動機能をアップ

思い切り、全力疾走できるランニングコース。

キッズピアあしかがは、2014年のオープン以来、地元の社会福祉法人 足利むつみ会が運営を行っています。

「私たち法人の理念は、地域の社会福祉を充実させること。あそび場の運営は、市民の方たちに直接、貢献することだと捉えています」と、マネージャーを務める同法人の阿由葉(あゆは)洋平さん。

「来館者は平日で平均200〜250名、休日で800〜1,000名。このエリアは子育て世帯が過ごせる場所が意外と少ないので、1クールの利用料を100円にして親子が気軽に使える場所にしたいと考えました。県道やバイパスも近いので、群馬や埼玉からの来館者も多く、近隣に暮らす外国人親子があそぶ姿も見られます」

360度の回転遊びは、全身の筋肉を鍛えると同時に、バランス感覚も育む。

4年前、足利市があそび場づくりの公募することを知った足利むつみ会は、応募を決定。2014年7月に運営を任されることになり、12月のオープンに向けてボーネルンドとともにあそび場づくりを行いました。

「応募に際し、ボーネルンドが手がけた『ペップキッズこおりやま』を見学して、いいなと思っていました。たのしいだけのあそび場は継続がむずかしいと考えていましたが、ボーネルンドの遊具は子どもの発達に沿った動きを引き出し、成長を促すところに共感を覚えました。あそび場が、子どもたちの運動不足の解消と運動機能の向上の場となることを、足利市は目指していましたが、そうした目的にかなう場所ができたと感じています」

多様なスタッフが協働することの豊かさ

人気のボールプールと大型遊具を組みわせ、いろいろな動きを体験できる。

スタッフは現在24名、オープン当初から働く人が8割を占めます。うち10名は軽度の障がいのある人たちです。

「障がいのあるスタッフは、カフェの接客や、あそび場の受付、プレイリーダーなどそれぞれに合った仕事をしています。臨機応変さや柔軟性が求められる場面では彼ら彼女らをサポートしたり、タイムスケジュールを決めて働きやすい環境を整えたりするなどを心がけています。みんなとても真面目で、子どもや親御さんたちと接することをたのしんでいます。『ありがとう』『たのしかった!』という、声を直接聞けることがみんなのやりがいなんです。子どもたちにとっても、多様な人たちと触れ合う経験があるのは、よいことですよね」

イベントを通して、親子の関わりを深める

ベビーゾーンは、身体を動かすあそびから、視覚、聴覚、触覚などの五感を刺激するあそび道具が充実。

毎月、生後0〜5ヶ月の乳幼児を対象としたあそび体験や、生後6ヶ月〜1歳の赤ちゃんを対象とした音遊びやバランス遊び、月ごとの誕生日会など、親子でたのしめるイベントを週に数回行っています。

「あそびに親が関わってくれることは子どもにとってうれしいことですね。イベントを開催するようになったのは、ボーネルンドの『あそびのせかい マークイズみなとみらい店』の研修がきっかけです。ある年、春休みが開けると、平日の来館者数が減少していました。それでスタッフに研修に行ってもらったら、イベントを開催するアイデアを持ち帰ってくれました。継続的にイベントを続けていることもあり、来館者数は戻りました」

ちいさなコミュニケーションが人と人をつなげる

知らない子ども同士も自然と一緒にあそび、楽しんでいる。

これからも5年、10年と『キッズピアあしかが』を続けていくことが目標です。
「ただ、遊具の入れ替えや破損した備品の整備などの課題もありますね。予算のことも含め、ボーネルンドに相談していきたいと思っています。また、もともとの建物の構造上の問題もありますが、入場口、退場口を効率的にして、入退場をスムーズにしたいですね」

ソフト面もさらなる充実をはかっています。
「あそびだけに限らず、お母さんたちに向けた教室や催しを企画して、悩みを解消したり、仲間を見つけたりする場づくりができればと考えています。これからも、利用者の方とのコミュニケーションを大切にしていきたいですね」

お話:社会福祉法人 足利むつみ会 阿由葉洋平さん

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