ドイツの伝統遊具「クーゲルバーン(ボール転がし)」を工房で制作。
ドイツ東部の小さな村・ノイハウゼンにある、大学でプロダクトデザインを教える父親と木工職人の息子が営む工房。数学的均衡がとれた美しいデザインで、丁寧に成型・着色された木製遊具を1点ずつ手作りしています。大型のクーゲルバーンは、シンボル遊具として異年齢の子どもたちが一緒に過ごす場を華やかに彩ります。
父親が工芸品をつくる職人だったゲルト氏は、幼少期から木工に触れて育ち、大学ではプロダクトデザインを専攻。
大学の卒業制作に、直線と1/4円弧のシンプルな模様で構成された壁の装飾品「木製のタイル」を作成。これを平置き・縦置きして立体的に使い、実験を繰り返しながら玉ころがしのアイデアを膨らませていきました。
1977年にドレスデンで芸術博覧会が開かれた際、地域の芸術組合の会員だったゲルト氏は、政府から子どものあそび場の制作を依頼され、そこではじめてクーゲルバーンを発表したのがはじまりです。
チェコとの国境近いノイハウゼンは、「おもちゃの村」として名高いザイフェン村のほど近く。何百年も前から、クリスマスツリーに飾るオーナメント、くるみ割り人形、ろうそく立てなど、木製のインテリア玩具を作る工房が栄えていた地域です。
そんな伝統的に木工業が盛んな地域で、プロダクトデザインを学んだ父親がデザインする製品は、「木の温かさと、モダンな機能性」が合体したような、あそびの逸品です。木工職人である息子が、正確無比な技術でそのアイデアをかたちにしていきます。
そのようにして生み出されるクーゲルバーン(ボール転がし)は、テーブルの上で組み立てる積み木タイプのものから、全身を使って楽しむ大型のものまで、遊ぶ子どもの年齢やシーンに合わせてお選びいただけます。
木製のクーゲルバーンの最大の楽しみは、その手触りの良さ、適度な重さ、そしてゴロゴロという音です。
子どもの目でも追えるスピードでボールがゴロゴロと転がることで、目と耳でその動きを楽しめます。何度も同じ動きを繰り返し、まるで実験のように「次も同じように転がるかな?」という探索の欲求を満たしてくれます。
ブナ材の木目の美しさが映えるように、木目が透けるようなクリア塗装を施し、白木部分との美しいコントラストを楽しめます。ブロック部分が白木、ボールに着色がされていることで、子どもがより目で追いかけやすいデザインになっています。
幼稚園等で使われる大型のクーゲルバーンは、転がるボールの動きを楽しめるよう、ブロックの並び替えはせず固定型。テーブル型の小型のクーゲルバーンは、積み木を並び替えて、ボールのコースを変えて楽しむことができます。
大型のクーゲルバーンはシンプルなつくりなので、年齢を選ばず、出合ってすぐにあそびを始めることができる遊具です。木製で重厚感・存在感があるので、まるで家具のように部屋全体をあたたかく彩ります。