豊かなあそび環境とは?A What’s the Excellent Playground?

集団や異年齢で楽しむ、組み立て遊び

「豊かなあそび環境とは?」のコラムでは、あそび環境づくりを考える際のヒントになるような提案や事例をご紹介します。
今回は子ども同士のコミュニケーションが減少している今だから取り入れたい、異年齢の集団遊びのヒントのご紹介です。

コミュニケーションや交流が減っている生活の場

コロナによって私たちの日常は大きく変化しました。
子どもたちの「あそび」を取り巻く状況も同様で 日常生活の中で仲間と遊ぶ時間や、
異年齢で交流する機会が減り、 子どもたちにとって園で仲間と一緒に遊ぶ時間は、とても貴重なものになっています。

 

他者との交流が減り、常にマスクで表情が隠れた状態の大人に囲まれて過ごす子どもたちは、
周りの人々の感情や表情を読み取ることが難しく、

With コロナの時代に「子どもたちのコミュニケーション力の低下」を危惧する声もあがっています。

集団で楽しみたい組み立て遊び

こうした状況だからこそ、子どもたち同士の交流を促進するために、
園でのあそびやあそび環境を整えて
仲間や異年齢の子どもたちと触れ合う時間を充実させてみてはいかがでしょうか。

1人で黙々と集中して楽しむイメージのある組み立て遊びですが、
道具の種類や量、テーマの設定によって
仲間と一緒に楽しむあそびに発展します。

ビー玉転がし「クアドリラ」はおすすめあそび道具の1つ。
ゴールを目指して、どうしたらボールが止まらずに進むのか。

たくさんのパーツを使ってタテに・横にコースを発展させるには どうすればいいのか。
1人では行き詰ってしまいがちな「試行錯誤しながらのコースづくり」も、 仲間と一緒にチャレンジすることで
失敗するごとにどうしたらよいか?を皆で楽しみながら 相談して考えられるため、集団でのあそびが盛り上がります。

役割分担としかけで変化のあるコースづくり

その際、役割分担をすることで、組み立てがよりスムーズになります。
たくさんのピースを用意して1人ずつ別々に組み立てたコースを合体させたり、
各自で別々にコースにしかけを設置してボールが通る変化を楽しんだり、
ビースや内容で分担をすることで 一人ひとりが満足しながら遊び込め、皆で一緒に過ごす時間がさらに楽しくなります。

「ドミノ」はピースを床に立たせて並べるだけでしかけになり、
小さな子どもたちでも設置ができるので ぜひ追加したいおすすめのしかけです。

皆で協力しながら コースのゴールの先にドミノを並べて設置しておくことで、
勢いよく流れてきたボールがドミノを倒し、 最後の1枚まで倒れ切った瞬間は、 爽快感や達成感を味わうことができます。

異年齢で過ごす時間にもおすすめ

誤飲の心配のない年齢であれば、異年齢での利用もおすすめです。
年上の子どもが組み立て方を指南して、小さな子どもが組み立てにチャレンジしてみたり、
大きな子どもが完成させたコースで年下の子どもたちがボールを転がして楽しむなど
普段同じ教室で過ごしていない異年齢の子どもたちも一緒に遊びやすく、
コミュニケーションも生まれます。

延長保育の時間やお迎えのバスを待つ間などに、ぜひ取り入れてみませんか?
次回は、屋外で楽しむごっこ遊びをご紹介します。

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