学びのトピックス@ Education Now

ボーネルンドと考える
「Active Learning(アクティブ・ラーニング)」
〜アクティブ・ラーニングってなに?〜

みなさん、こんにちは。
いま、日本の教育が大きく変わろうとしていることを、ご存じでしょうか?

「アクティブ・ラーニング」という名前を聞いたことがある方も多いかもしれません。
2020年の春の大学入試から、記述式が増えた新試験が始まります。これに伴い、学校での授業の在り方も変化していきます。

キーワードとなるのは、
・能動的、自発的学び
・問題解決力
・批判的思考
・実学、実践的取り組み

など。それぞれ、言葉の意味は分かっても、「一体、どのように取り組めばよいのか?」とイメージが湧かないままの先生も多いのではないでしょうか。

わたしたちボーネルンドは、創業以来、

生涯つづく「学びたい心」は、幼児期のあそびを通して育つもの。

そこで大切なのは、結果よりも、学んだ過程。
道具から得られる小さな気づき。

そして何より、「面白かった」という温かな記憶。

ということを、わたしたちの教育観としてお伝えしてきました。

これこそまさに、今世界中で起こっている「21世紀に求められるスキル」の土台になるものだと考えています。
アクティブ・ラーニングは、このような経験によって培われた土台の上にこそ成り立つものです。

このコラムでは、アクティブ・ラーニングの理解を進めるために、世界中で起こっている取り組みをご紹介しながら、みなさんと一緒に考えていきたいと思います。

アクティブ・ラーニングって、なに?

そもそも「アクティブ・ラーニング」とは、どのようなことを指すのでしょうか。

海外のアクティブ・ラーニングを先行で実施している現場をみると、「自分の頭で考えて比較すること」や「子ども自身が学びのプロセスに参画すること」が大切なこととして挙げられ、子ども自身が自発的に、「自分ごと」として学べるよう促すアプローチ方法、また、自身の経験に基づいて考える・学ぶことで、本当の意味を知る「学びのプロセス」であるといえそうです。

それは、子どもがじっと座って、受け身になって先生の説明を聞いたり読んだり、動画を見るだけの学びの姿とは反対のものであり、「子どもにとってより自然に近い学び方」「柔軟かつ常に子どもを中心に据えた学習法」であるともいえるでしょう。

アクティブ・ラーニングで育つ力

このように自発的に発見や情報のインプットやアウトプットを繰り返す学びの中で、子どもたちは学んだことを咀嚼し、理解し、さらにその上でコミュニケーションするために時間を費やします。

たとえば、ニューヨーク・マンハッタンにある私立学校では、生徒主導のプロジェクトベースのカリキュラムを組み、実行しています。

そこでは決められた統一のカリキュラムはなく、朝の「モーニング・ミーティング」で、今日行う学びのプランを、教師が生徒と協力して決定します。自分たちで決めたプログラムを行うことで、子どもたちは強い当事者意識・責任感を持って課題に取り組むようになり、そこで体験したことが成長に直結すると考えられています。

また、「一人で行うよりも、より高度で豊かなアイデアを生み出せるように」と、他者と協力したりコミュニケーションをしたりするプロセスを積極的に取り入れています。
発想の転換や柔軟性を持てるよう、オープンエンド(固定された考え方を与えない)の教材を用意し、他者と関わりあいながら協力して答えを導き出します。このプロセスを経験することで、コミュニケーション・スキルや協働作業(コラボレーション・スキル)が育ち、批判的思考や問題解決力が身についていくのです。

こうしたスキルは、他者と協力し、相手にリスペクトの感情を持つことや異なる意見を受け入れられるようになることにつながり、将来、コミュニティの一員として社会で活躍するために必要なスキルを身につけることを促進します。

次回のコラムでは、このアクティブ・ラーニングの批判的思考や問題解決力の実例をご紹介します。

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