子どもの育ちを考えようB Children’s Development & Growth

子どもはなぜ、回転あそびが好きなの?

子どもの成長について考えるこちらのコラムでは、毎回国内外における「子どもの成長に大切なこと」を取り上げ、レビューします。

今回のテーマは「回転あそび」です。
自分のからだをぐるんと回してみる、友だちと一緒に回転する遊具にのって楽しむなど、子どもたちが大好きな「回転あそび」。子どもはなぜ “回転あそび” が好きなのでしょうか?

回転あそびと子どものからだ

一説によると子どもが自分から回転をして楽しむのは、「回ってみたい」という発達欲求があるからだと説明されます。
発達欲求とは、子どもが生きていく上で必要な力を獲得しようとする本能的な欲求のことです。
そのほとんどは「あそび」という活動になって表れます。

回転することで三半規管が刺激されると、バランス能力だけでなく、落着き、集中力、感覚統合による指先の微細運動などの発達が促されるといわれています。
つまり、子どもたちは回転による三半規管への刺激がさまざまな発達にとって重要であると本能的に知っており、その本能に突き動かされて遊ぶ、と考えられるのです。

子どもの生活に必要な回転あそびの場

子どもにとって必要な「回転あそび」、日常生活のなかでどのように楽しめるでしょうか。
マットを使った前転や後転運動、平均台の上でバランスをとりながら回転するなど体育の授業やカリキュラムでは取り入れられていますが、かつては公園や園庭、校庭でよく見かけた回転遊具は、社会的な事情からどんどん姿を消しています。

一方で、授業中に座っていられず、先生の話に集中できない「小1プロブレム」は、この回転あそびの不足が関係している、と考える研究者もいます。
子どもたちの本能を大いに刺激して、能動的な回転あそびを促すことが非常に大切な状況であるといえるでしょう。

教育現場で体験する回転あそび

家庭で体験がしにくい回転あそびの解決策の1つは、教育や保育の現場で楽しむこと。
子どもの発達や安全性を考えてつくられたエア遊具を使用することで、常設が厳しい場所でも必要な時に設置して使うことができます。

何より身近な仲間と一緒に楽しむことが、からだを動かしてチャレンジしてみたい気持ちを後押ししてくれます。
一人でも仲間とでもからだを動かして楽しめる「回転あそび」、ぜひ現場に取り入れてみませんか?

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